国内外の農村地域における様々な環境問題(主に農地施設と農業用排水関連)を研究課題とし、持続的手法によるその解決および保全を目標としています。具体的には、農業構造物に重要な「土」、「地盤」、「材料」、「水」の土木学的および工学的な手法(解析)をベースに地域環境保全に関する研究を行っています。例えば、土砂災害の防災手法を目的としたのり面侵食メカニズム解析や地滑り対策法の開発、道路・河川堤防崩壊対策および現地のリサイクル材有効利用、安価で使いやすい資材の地盤改良・水利施設のデザインなどです。また、地域資源管理の最適条件を導くために、数値解析有限要素法など及び地理情報システム(GIS)など情報技術を利用した環境評価モデル開発も研究課題に取り入れ、日本国内および海外の環境問題の解析・調査を実地しています。
農業や工業等から発生した産業廃棄物とともに地震や土砂災害のような自然災害によって発生した個体廃棄物が重大な環境問題を引き起こしているだけでなく,これらの材料の処理に毎年多額の経費が費やされている。リサイクル資源をより有効に利用することが重要である。国際環境保全学研究室は、土木・工学的な手法をベースに廃棄物の再利用によって新複合材を開発し、新たな建設材料、地盤改良による地域の環境改善・保全を目指しています。また、現地調査、実験、数値解析、有限要素法等を利用して、我々の生活にとって不可欠な環境保全を構築するとき,それらが自然と共生するための方策について考究し、最適条件を探ることも当研究室の課題に含まれています。具体的には、産業廃棄物「貝殻・灰」、建設廃棄物「礫・煉瓦・木材・コンクリート等」の有効利用、最先端ポーラスセメント複合材およびモデルの開発、リサイクル材を用いた水利施設のデザイン・建設、各種建設材料の強度特性,斜面崩壊の主要因である地すべりメカニズムと対策方法、盛土地盤の破壊メカニズムの解明,斜面安定解析、斜面補強工法、各種構造物と土との相互作用,河川堤防の機能と保全、などが現在IECLの研究課題であります。
キーワード:環境、地盤、材料、水、廃棄物、リサイクル
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